
◆宮崎駿の『もののけ姫』、宮崎駿の作品に流れる思想
◆◇◆宮崎駿監督のアニメ映画『もののけ姫』、宮崎駿の作品と思想
テレビで宮崎駿監督のアニメ映画が放映されると、高視聴率を取るそうだ。宮崎駿監督のアニメ映画には私たちを惹きつける何かがある。『もののけ姫』という作品に流れる宮崎駿の思想とは・・・。
この『もののけ姫』という作品は、『千と千尋の神隠し』やその他の作品に比べて、特に宮崎駿監督の思想性が前面に出た作品である。
宮崎駿監督は、この作品に自分の思い(思想)をストレートに盛り込んでいるようにも思える。気負い過ぎて(いろいろと盛り込みすぎて)、見る側からすると多少窮屈な印象を受けなくもないが・・・。
どちらかというと、他の作品に比べて遊びが少なく、正面から「自然と人間」という大きなテーマを押してこられるような圧迫感さえ感じる。
今までの宮崎アニメには、どこかで必ずホッと息を抜けるような場面があったものだが、この作品は見終わるまで気が抜けなかった。
しかし『もののけ姫』のテーマ「ともに生きろ」(人間は自然と戦いながら生きるしかないのか。自然と人間との共存の道はあるのか)は、『風の谷のナウシカ』の人間による「自然破壊と環境汚染」とその後の「腐海と王蟲の人間への逆襲」として語られ、その意味では宮崎駿監督の思想が一貫して流れているテーマである。
スサノヲ(スサノオ)