◆小正月、トンド祭りとトンド焼き

2007年01月23日

Posted by スサノヲ(スサノオ) at 00:00 │Comments( 0 ) 年中行事に見る日本文化考
◆小正月、トンド祭りとトンド焼き


◆小正月、トンド祭りとトンド焼き

「トンド祭り」と「トンド焼き」、興味がわいたので、調べてみた。

(一)トンド祭りとトンド焼き(正月の火祭り)、鬼火、道祖神祭とサイノカミ焼き

 正月の飾りや書初めなどを持ち寄って、一年の家内安全を祈りながら焼くことを「トンド」という。正月の松飾りや書き初めなどを焼く左義長(さぎちょう)行事を出雲や隠岐ではドンドさん(歳神祭り)、あるいはトンド焼きという。

 毎年一月十四日夕(七日、十四日、十五日など、地域により違いがある。四日間開かれところもある)、集落の正月行事として行ってきた「トンドさん」は、太い青竹を立て、それを取り囲むようにして稲わらを立て並べる。

 その根元には各家々から持ち寄ったしめ縄などの正月飾りを積み上げてトンドという聖なる火で燃やし、歳神を送るのがトンド行事である。

 トンドの火は聖なる火で、この火に当たると風をひかないとか病気をしないと言われた。トンドの火で正月もちを焼き、家族全員で分け合って食べ家内安全を祈る。

 トンドで燃やす書き初めが、空に高く舞い上がるほど書が上手になると言われ、子どもたちはぼうぼうと燃える炎に向かって小さな手を合わせたり、また、火が燃え盛り、青竹の節が大きな音をたてて弾けると、みんなで「トンドやーい」と大声ではやしたりする。

 地域により違いがありますが、トンド祭り・トンドさん(歳神祭り)が二日から三日間開かれ、四日はフィナーレの御輿(みこし)巡行やトンド焼きが地区を挙げて繰り広げられる。

(二)「トンド」の名について、

 この「トンド」の名については、火の燃え盛る音からでたという説や、「尊い」という意味の「トウト」からきているという説もあります。七草を前夜はやすときも、「トウト トウト 唐土の鳥が、日本の国に、渡らぬさきに、民、民、富めよ・・・」の「トウト」と同じだという。

(三)左義長(さぎちょう)行事

 左義長(さぎちょう)の起源とされる説については、中国の爆竹から来たというのがある。燃やす時に竹を入れて、その破裂する音をわざとたてる。竹の音が大きくはぜると縁起がよいとされている。

(四)トンドさん=歳神=正月の年神様=穀物神=大歳=ニギハヤヒ命(饒速日命)=スサノヲ命(須佐之男命)ほ第五子?

 秋田男鹿半島の小正月の行事の「なまはげ」、この鬼たちも「年神様」のようである。「なまはげ」のような「訪れ神」「来訪神」は全国にさまざまな形で存在する。こういった神を、民俗学者の折口信夫は「まれびと」と表現している。

 中部地方以北では「サイトバライ」「サイノカミ」「サイト焼き」「サイトウバライ」などというところが多くある。「サイノカミ」を「道祖神」と呼んだりもしている。


スサノヲ (スサノオ)


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